まもなくリリースから1周年を迎えるウマ娘。丁寧にキャラクターの個性を表現し続けファンを魅了

株式会社ゲームエイジ総研のプレスリリース

2021年のゲーム界を最も賑わせたといっても過言ではないモバイルゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』。2021年2月24日にサービスが開始された本作は、来週ついにリリースから1周年を迎えます。実際の競走馬を美少女擬人化した本作の人気は、未だ衰えをみせません。その理由は一体何なのでしょうか?

株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」として様々な分析を行っています。ゲーム市場規模をまとめた定期刊行レポートとして「Monthly Game Trend Radar(マンスリー・ゲームトレンドレーダー)」の発刊、プラットフォーム別のアクティブユーザー数や、ネットワークサービスでのゲームに関する情報取得などのデータも収集しております。また弊社が運用しているマーケティングデータサービス「iGage(アイゲージ)」では約240万名のスマートデバイスのユーザーのログを自動取得しており、動向やトレンドなども観測しております。

2021年のゲーム界を最も賑わせたといっても過言ではないモバイルゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』。2021年2月24日にサービスが開始された本作は、来週ついにリリースから1周年を迎えます。実際の競走馬を美少女擬人化した本作の人気は、未だ衰えをみせません。その理由は一体何なのでしょうか?

iGageの詳細はこちら:https://www.gameage.jp/igage/

 

■リリースから約2ヵ月間、増加し続けるユーザー数
まず、一般的なモバイルゲームのリリースから50週までの、新規ユーザー数と継続ユーザー数の合計数の推移を見てみましょう。【グラフ①】

初週から2週間ほどでアクティブユーザー数は最大となり、その後3ヵ月程度ユーザーの離脱によって減少を続け、それ以降は同規模で比較的安定して推移していることが分かります。タイトルによってユーザー数が最も多くなるタイミングや、減少後に安定推移するまでの時期に多少の違いはありますが、多くのタイトルでこのようなアクティブユーザー数の推移が見られます。

では『ウマ娘 プリティーダービー』のユーザー数の推移はどうだったのでしょうか。

リリース初週の2月22週から5月3週付近まで、ユーザー数が増加し続けています。リリース後にユーザー数が伸びること自体は珍しいことではありませんが、約2か月もの間、これほどの規模でユーザー数が伸び続けるのは非常に珍しい現象と言えます。また、ユーザー数がピークに達した後の減少が緩やかで、毎週のアクティブユーザー数が200万人台という高い水準を保っているのも特徴的です。新規ユーザーを獲得し続け、また、離脱率も低いということがわかります。【グラフ➁】

『ウマ娘 プリティーダービー』はなぜこのように離脱ユーザーを最小限にとどめながら、新規ユーザーを獲得することができているのでしょうか。

■現在のユーザー構成はリリース直後と比較し女性が増えている
そのヒントを探るべく、リリース後1週目のユーザー構成と、直近1週間のユーザー構成を見てみます。【グラフ③】

リリース後1週間のユーザー構成を見ると、男性が94.9%、女性はわずか5.1%という比率になっており、その中でもボリュームゾーンは20代~30代の男性で73%を占めています。一方、直近1週間のユーザー構成では、男性が85.6%、女性は14.4%という構成になっています。メインは20~30代男性というのは変わりませんが、リリース直後よりも10代男性や女性が増加していることがわかります。特に女性ユーザーの割合はリリース後1週間と比べると3倍近い数値となっており、この1年でローンチ時期とは異なる新たなユーザーを獲得し続けてきたことが窺えます。

■ユーザーに愛される、ユーザーたちによって広がる『ウマ娘』
2021年4月の弊社プレスリリース「 『ウマ娘プリティーダービー』のアクティブユーザーを調査」(https://www.gameage.jp/release/report/index_026.html)では、「ウマ娘たちの育成要素」はもちろんのこと、「それぞれのキャラクターのビジュアル・ボイス」は25%、「ゲームのストーリー」は16.0%が『ウマ娘プリティーダービー』に魅力を感じたポイントとしてあげられています。これは、ゲームとしてのクオリティの高さはもちろん、登場するキャラクターの個性や魅力を丁寧に表現していることが大きな要因になっていると考えられます。

実際にゲーム内では数多く登場するウマ娘のキャラクターの魅力を引き立てるため、様々な手法がとられています。

例えば、レース中のウマ娘の走行シーンは、実際の競走馬とゲーム内でのキャラクターの特徴的なモーションを合わせたものとなっており、それぞれの個性がうまく表現されています。また、会話シーンをとっても、表情や仕草などが丁寧に作り込まれており、キャラクターごとの個性をゲーム内で繊細に表現することによって、その魅力をより引き立てています。

他にも、それぞれの競走馬の由来や実際の競馬に関するストーリーや小ネタがゲーム内の随所に散りばめられており、単にキャラクターの可愛らしさに依存するのではなく、競馬へのリスペクトや世界観の作りこみにより競馬ファンも引き付けられ、競馬の経験のないユーザーも知識や理解が深まり、さらにはIPへの愛情が深まっているということが考えられます。

そして、そのような熱いファンから好意的な情報が大量拡散されることにより、『ウマ娘 プリティーダービー』ユーザーが更に増加するという好循環の構図を作り出しているのではないでしょうか。

そのひとつの裏付けとして、『ウマ娘』ファンによる関連動画の投稿数の多さが注目されます。これまでに、日本の動画サイトである「ニコニコ動画」では2万5000本以上、世界最大の動画サイトである「YouTube」では12万本以上の『ウマ娘』に関する動画が投稿されています。また、イラスト投稿サイトである「pixiv」には18万を超える作品が投稿されています。

ゲームをプレイすることで、作品の世界観やキャラクターの魅力を受動的に楽しむだけではなく、その楽しさをファン自ら能動的に拡散し、そのファンが新たなユーザーを呼び込む。そういった構図が出来上がったことが、リリース後も新規ユーザーを継続的に獲得し続け、また、離脱ユーザーを最小限にとどめている要因なのでしょう。2月24日に1周年を迎えるウマ娘ですが、これからの『ウマ娘』の飛躍に目が離せません。

 

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