miHoYo最新作『崩壊:スターレイル』のユーザーを調査_『原神』と比べ、男性ユーザーのプレイが多い『崩壊:スターレイル』

株式会社ゲームエイジ総研のプレスリリース

『原神』や『崩壊3rd』などを配信しているmiHoYo(日本企業名:Cognosphere)は4月26日に『崩壊:スターレイル』のサービスを開始しました。『崩壊:スターレイル』はアクションRPGである『原神』とは異なり、コマンドターン制のRPGと大きくジャンルが異なっていますが、どちらも一部世界観やゲームシステムを共有する作品となっています。今回は『崩壊:スターレイル』のユーザー数がどのように推移しているのか、そして、『原神』ユーザーと比較した『崩壊:スターレイル』ユーザーの特徴を見ていきたいと思います。

 株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」として様々な分析を行っています。ゲーム市場規模をまとめた定期刊行レポートとして「Monthly Game Trend Radar(マンスリー・ゲームトレンドレーダー)」の発刊、プラットフォーム別のアクティブユーザー数や、ネットワークサービスでのゲームに関する情報取得などのデータも収集しております。また弊社が運用しているマーケティングデータサービス「iGage(アイゲージ)」では約240万名のスマートデバイスのユーザーのログを自動取得しており、動向やトレンドなども観測しております。

 『原神』や『崩壊3rd』などを配信しているmiHoYo(日本企業名:Cognosphere)は4月26日に『崩壊:スターレイル』のサービスを開始しました。『崩壊:スターレイル』はアクションRPGである『原神』とは異なり、コマンドターン制のRPGと大きくジャンルが異なっていますが、どちらも一部世界観やゲームシステムを共有する作品となっています。今回は『崩壊:スターレイル』のユーザー数がどのように推移しているのか、そして、『原神』ユーザーと比較した『崩壊:スターレイル』ユーザーの特徴を見ていきたいと思います。

iGageの詳細はこちら:https://www.gameage.jp/igage/

■『崩壊:スターレイル』のDAUは約50万人
 『崩壊:スターレイル』は4月23日から事前ダウンロードが開始され、4月26日にサービスが開始されました。

 miHoYoの「崩壊」シリーズに分類される作品のひとつで、中国のみで配信が行われたタイトルを含めると、4作目に当たる作品となっています。「崩壊」シリーズの番外編的なポジションにあるアクションRPGである『原神』とは異なり、『崩壊:スターレイル』はコマンドターン制のRPGとなっており、大きくゲーム性が異なっています。

 4月30日には、YouTube上で「旅立ちのセレモニー」と題したゲーム内音楽演奏映像の公開と公開を記念したガチャチケットの配布が行われました。

 それではそれぞれのタイミングでDAU(デイリーアクティブユーザー)がどのように推移したのか見ていきます。

 4月23日の事前ダウンロードの時点でDAUは28.7万人。非常に多くのユーザーが『崩壊:スターレイル』を事前ダウンロードし、サービス開始を楽しみにしていたことがわかります。サービスが開始された4月26日のDAUは50.7万人と良好な数字を記録しています。初日以降ユーザー数は徐々に減少していましたが、4月30日の「旅立ちのセレモニー」とガチャチケット配布から再びユーザー数を増加させました。以降5月7日まではDAU50万人以上をキープしています。【グラフ①】
 

 比較対象として『原神』のDAUを見てみます。同期間の『原神』のDAUは40万前後で推移しています。『崩壊:スターレイル』の4月30日以降の推移では『原神』よりも10万人程度多いDAUで推移していることがわかります。【グラフ➁】
 

■『崩壊:スターレイル』ユーザーの『原神』プレイ率は3割以上
 次に『崩壊:スターレイル』のユーザーと『原神』のユーザーの同時プレイの状況を見てみます。

 5月1日~5月7日の期間中に『崩壊:スターレイル』をプレイしたユーザーが、同じ期間中にプレイした他のモバイルゲームを見ると、最も多くプレイされているのは『原神』の31.2%で、2位の『Fate/Grand order』(21.2%)に10ポイントも差を付けています。【表1】

 では、今度は逆に『原神』をプレイしていたユーザーが他にどんなモバイルゲームをプレイしていたのかを見てみます。

 最も同時にプレイされていたのは『崩壊:スターレイル』の33.6%。こちらも2位の『プロジェクトセカイ カラフルステージ! Feat. 初音ミク』に対し10ポイント以上の差をつけています。【表2】

 このように、『崩壊:スターレイル』プレイヤーの約3割は『原神』もプレイしていることがわかりました。また、どちらのタイトルも1位の『崩壊:スターレイル』と『原神』以外は順位が異なるものの、2位以降はどれも同じタイトルとなっていることが特徴的です。これらの結果から、『崩壊:スターレイル』のユーザーと『原神』のユーザーは共通性が高いことが推察されます。
 

 

 

 

■『原神』と比べ、男性ユーザーが多い『崩壊:スターレイル』
 最後に『崩壊:スターレイル』と『原神』のユーザーの性年代構成を見ていきます。

 『崩壊:スターレイル』は、男性72.0%:女性28.0%と、7割以上が男性ユーザーで占められています。ボリュームゾーンは10代から20代の男性となっており、この両年代男性だけで5割以上を占めています。【グラフ③】

 一方『原神』は、男性55.2%:女性44.8%という構成で、『崩壊:スターレイル』と比較すると女性の割合が高くなっています。また、男性は10代が最も多いのに対して、女性は20代が最も多くなっています。【グラフ④】

 これらのことから、『崩壊:スターレイル』は『原神』ユーザーと比較し、男性のプレイ傾向が強いことがわかります。

 今回は、4月26日にサービスが開始された『崩壊:スターレイル』のユーザー構成を分析しました。

 ユーザーの性年代構成を見てみると、『崩壊:スターレイル』は『原神』と比較して男性ユーザーの構成比が20%近く大きいものの、『原神』ユーザーとの同時プレイ率が3割以上と非常に高く、同時にプレイしているタイトルも類似しているという傾向が明確で、両アプリをプレイするユーザーの志向性や共通性が高いということが推察できました。『崩壊:スターレイル』と『原神』は、いずれもmiHoYo IPを好んでプレイしているユーザーということが想像できますが、一方でDAUを見ると『崩壊:スターレイル』は、『原神』とはまた違った新たなユーザーを獲得していることが考えられます。

 今後、miHoYo IPとして、『崩壊:スターレイル』の『原神』とのコンテンツの差別化や、獲得した新たなユーザの吸引力となる施策をどのように行っていくのか注目したいと思います。
 

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