時間を飛び越える「4D」で3世代の『丸ビル』をメタバース体験

株式会社三菱地所設計のプレスリリース

株式会社三菱地所設計(所在地:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:谷澤 淳一)は、今秋の関東大震災100年に際し、当社が保管する貴重な図面・写真を用いて、震災前/震災復興を経て、現代の姿に至るまでの「丸の内ビルヂング」(以下「丸ビル」)と丸の内の空間をオンライン上で体験できるメタバースコンテンツ『4D Marunouchi』を作成、「Fortnite」上に公開したことをお知らせします。

当社は、創業から130年以上にわたり、当社が設計を行った多様な建築物などの図面やその写真等の資料を、代々にわたり保存・継承してまいりました。これらは特に日本の近現代の都市・建築の発展プロセスを辿る上での貴重な記録と言えます。

このたび、これらの膨大な資料を分析し、最新のツールで現代に蘇らせることを目指すべく、社内に「メタ・アーカイブス研究会」を立ち上げました。その活動のひとつとして、震災前・復興期を経て、現在の姿に至る、各時代の「丸ビル」と丸の内を体験できるメタバース(仮想空間)『4D Marunouchi』をオンラインゲーム「Fortnite(フォートナイト)」上に公開中です。ゲーム内でコードを入力すれば、無料で、どなたでもアクセスすることができます。

なお、本コンテンツは、現在開催中の特別展「首都東京の復興ものがたり」(日比谷図書文化館、東京都千代田区)にて10月20日(金)より展示中です。

時間軸を超える「4D」体験で、歴代の「丸ビル」を訪れよう!

「丸ノ内ビルヂング」(通称:丸ビル)は、1923年に当社(当時、三菱合資会社)の設計で竣工した、丸の内の歴史における重要な建築物です。竣工直後に見舞われた関東大震災では外壁の柱壁などが被害を受け、震災復興として第1回目の改修工事が行われました(~1926年)。

当時「東洋一」と謳われた規模や先進的なオフィス形式を有し、70年以上にわたり東京駅前のアイコンとして親しまれてきました。2002年、当社の設計により現在の姿(「丸の内ビルディング」)に建て替えられ、現在に至ります。

『4D Marunouchi』は、この「丸ビル」を、当社が保管してきた古図面・古写真・文献を基に3Dで再現。竣工当初(震災前)/震災復興の改修後(震災後)/現在の、それぞれの「丸ビル」を、時間軸を超えて体験できるメタバースです。

 

総ユーザ数は全世界2.3億人以上「Fortnite」上でアーカイブを展開

 『4D Marunouchi』のプラットフォーム「Fortnite」は、米Epic Gamesが開発するオンラインゲームです。プレイヤーは、独自の世界を構築したり、他プレイヤーが構築した世界を訪れたりすることができます。高品質な3Dモデルをアップロードできる「Fortnite」は、建築設計事務所による3D建築アーカイブとしての相性がよく、全世界で2.3億人以上という幅広いユーザに向け、都市や建築の面白さを発信することができるものと考えています。

 今後は、さらなる構築エリアの拡張、機能の追加を予定しています。どうぞご期待ください。

仕様ソフトと構築プロセス

約100年前に描かれた「丸ビル」の図面をもとに、建築設計でも使われるRhinoceros、ゲーム制作等に使われるUnreal Engineといったソフトウェアを使ってビルのモデルを構築。歴史的資料と最新ツールによって、3D建築アーカイブが実現しました。メタバースのプラットフォームとしての「Fortnite」の選定は、こうしたツールとの互換性・親和性が高く、組織設計事務所における日頃の設計業務でのツールの運用スキルが最大限に発揮できることも理由のひとつです。

ギャラリー

現在の丸の内の姿。中央の行幸通り左側に「丸ビル」。

竣工直後(震災前)の「丸ビル」。タイル貼りの外観。

メインエントランス。特徴的な三連アーチや素材感も再現。

ビル内部に入ったり、随所で図面・写真・解説を閲覧可能。

震災復興(震災後)の姿。外壁はタイルからモルタル仕上げに。

震災後、「丸ビル」近隣に建設されたバラック建築も再現。

さっそく『4D Marunouchi』を体験!

「Fortnite」はさまざまなデバイスから参加・体験いただけます。各デバイスでのインストール、起動方法は、左のQRコードより、YouTube上に公開中の紹介ムービーをご覧ください。
★島コード:7288-2456-3380

※「Fortnite」では、誰もが無料で自分だけのオンライン体験を構築することができ、世界中のプレイヤーたちと共有することが可能です。『4D Marunouchi』は独立して制作されたFortnite Creativeコンテンツであり、Epic Gamesによるスポンサー、支援、または運営されるものではありません。

『4D Marunouchi』と「丸ノ内ビルヂング」の貴重な原図面を出展中

特別展「首都東京の復興ものがたり」は、関東大震災の発生100年に合わせ、首都復興の取り組みにスポットを当てた展示会です。当時の人びとが、未曽有の震災の後、その復興に向けてどのような新制度を策定し、新技術を用いた建築・建設を通して安心・安全な都市づくりを目指していったかを、初公開を含む当時の貴重な資料などを通して紹介しています。

 

三菱地所設計は、後期展示(10月20日(金)~11月26日(日))に『4D Marunouchi』のほか、当社が保管する「丸ノ内ビルヂング」の立面図等を出展中です。約100年前の当社の設計者の手による貴重な図面をご覧いただける貴重な機会となっております。ぜひお越しください。

特別展「関東大震災100年 首都東京の復興ものがたり ―未来へ繋ぐ100年の記憶―」

会場:千代田区立日比谷図書文化館 1階 特別展示室

期間:前期展示  9月 1 日(金)~10月15日(日)

後期展示 10月20日(金)~11月26日(日)

毎月第3月曜日休館、入場無料。

主催:千代田区、千代田区教育委員会

協力:日本建築学会 建築歴史・意匠委員会、帝都復興事業調査研究ワーキンググループ

   千代田区立日比谷図書文化館

公式Webサイト: https://www.edo-chiyoda.jp/tenji_koza_kodomotaikenkyoshitsu/tenji/1/529.html

三菱地所設計は、1890年の創業以来、東京都千代田区丸の内に拠点を構え、都市計画から建築設計、企画・コンサルティング、リノベーション、コンストラクションマネジメントなど、拡張する活動領域に130年を超える技術の蓄積やネットワークで向き合う、日本で最も歴史ある組織設計事務所です。今日、国内のみならず、中国・上海とシンガポールに海外拠点を設け、東アジア・東南アジア全般に展開し、日々多様な業務に取り組んでいます。

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