2023年11月8日、「セガサミーホールディングス」はIRプレスリリースにて、自社およびグループ会社「セガサミークリエイション株式会社」のゲーミング事業を強化する一環として、GAN Limited(以下、GAN社)の買収計画を公表しました。この取引は同日に開催された取締役会での承認を受け、2025年の第3四半期に完了する見込みです。
この買収は友好的であり、GAN社の取締役会の同意のもと進行しています。GAN社はアメリカ、ヨーロッパ、南米においてオンラインゲーミングサービスを提供している企業です。セガサミーは、特にポテンシャルの高いアメリカ市場への進出を加速させるためにGAN社の企業買収を決定しました。
セガサミーホールディングスによると、この買収はセガサミークリエイションを通したゲーミング機器やコンテンツ開発といったゲーミング事業展開の一環で、2026年までの同社の戦略的投資計画に組み込まれています。この計画は、特にアメリカにおけるオンラインカジノとスポーツベッティング市場への参入を目標としています。
アメリカ市場はオンラインゲーミング分野で大きな規模と成長が期待されており、スポーツベッティング市場は年間15%、iGaming市場は11%の成長が見込まれ、2027年までにそれぞれ約170億ドル、約101億ドルの市場規模に達すると予測されています。
GAN社について
GAN社は、プレーヤーアカウントマネジメントシステム(PAM)とリモートゲーミングサーバー(RGS)を主要な技術基盤として、B2B向けの製品とサービスを提供する会社です。
さらに、B2CオンラインゲーミングプラットフォームであるCoolbetの運営も手掛けており、iGaming、オンライン及びリテールのスポーツベッティング、ソーシャルカジノゲーム、コンテンツ開発を一体化したプラットフォームの提供者です。
2019年に設立されたGAN社は、バミューダに本拠を置き、アメリカのカジノオペレーターに対するSaaSサービスや、ヨーロッパ・南米市場向けのB2Cオンラインゲーミング事業を展開しています。
セガサミーホールディングスのiGaming事業
セガサミーは、パチンコやパチスロ開発会社のサミーがゲームメーカーのセガを買収したことで2004年に経営統合された企業です。『SEGA』という名前を聞くだけで、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」、「ペルソナ」や「龍が如く」といった世界中で大人気ゲームを連想する人も多いのではないでしょうか。パチンコ好きな人にはお馴染みの『Sammy』は、「北斗の拳」といった大人気漫画がテーマのパチンコを製作しています。
世界中のiGaming業界事情に詳しいBettingGuide.comのブログ記事によると、セガサミーは既にアメリカやヨーロッパのオンラインカジノ等で提供されるスロットゲームも取り扱っているようです。
実際に探してみると、Sega Sammyの洋風スロットを見つけることができました。
お試しプレイを開くと確かに「SEGA SAMMY CREATION」ロゴがロード画面に表示されています。アメリカやヨーロッパ向けに提供されているだけに、スロットの言語表示は英語のみ確認できました。
※iGamingはオンラインギャンブル産業です。オンラインギャンブルに関しては国や地域によって法律が異なるので、利用する場合は住んでいる地域の法律に従うようにしましょう。
セガサミークリエイション株式会社の概要
社名:セガサミークリエイション株式会社
所在地:東京都品川区西品川一丁目1番1号 住友不動産大崎ガーデンタワー
代表者:亀田 直樹
事業内容:カジノ機器・ソフトウェア(オンライン及びソーシャルゲームを含む)の開発・製造・販売
URL:https://www.segasammycreation.com/ja/
GANの概要
社名:GAN Limited
設立:2019年12月13日
代表者:Seamus M. McGill
所在地1:バミューダ(設立または組織の州または他の管轄区域)
所在地2:400 Spectrum Center Drive, Suite 1900, Irvine, California(主要な経営陣のオフィスの住所)
事業内容:米国カジノオペレーター向けSaaS事業及び欧州・南米向けB2Cオンラインゲーミング事業
URL:https://gan.com/