つくば市と東北大学、東京書籍、Lentrance  学習者用デジタル教科書の 学習履歴データ活用に向けた共同実証研究の 成果報告会を2月19日に開催

東京書籍株式会社のプレスリリース

つくば市教育委員会(教育長:森田 充)、東北大学大学院 情報科学研究科 堀田龍也研究室(所在地:宮城県仙台市)、東京書籍株式会社(本社:東京都北区、代表取締役社長:渡辺 能理夫)、および株式会社Lentrance(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石橋 穂隆)は、学習者用デジタル教科書の学習履歴データの活用に向けた共同実証研究成果報告会を2024年2月19日(月)に開催いたします。

■成果報告会概要
演題  : 「学習履歴データの分析によって見えてきたデジタル教科書の利用実態と学習傾向」
発表者 : 東北大学大学院情報科学研究科 堀田 龍也 教授
      東北大学大学院情報科学研究科 長濱 澄 准教授
日時  : 2024年2月19日(月) 15:30~16:45
対象  : つくば市内の公立小中学校教員(各校1名)/メディア関係者
形式  : オンラインによる開催
申込  : 参加を希望される方は、以下URLよりお申込み下さい(2/16(金)17:00まで)
      https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScPhmiAb-fTmlvu0i5CnpsYsa0XwLoBf1pu3glsUgspaCqIdg/viewform?usp=sf_link

■タイムフロー
1. つくば市教育長 森田 充先生ご挨拶
2. 本プロジェクトの主旨・概要
3. 成果報告1 -家庭学習におけるデジタル教科書利用実態と学習傾向
4. 成果報告2 -授業中におけるデジタル教科書の利用実態と個人差による操作傾向
5. 現状の全国的な動向に照らし合わせた上での本プロジェクトの成果と今後の可能性
6. 質疑

■これまでの取組み
2022年12月には、2021年度の報告書を公開し、学習者用デジタル教科書の使用開始直後と3カ月後で生徒の英語力の変化や、音読課題に対する取り組み状況の改善が見られたことを報告しています。

2022-2023年度は、東北大学を中心にさらに研究を深め、家庭学習時における学習者用デジタル教科書の活用傾向を基に生徒を複数のクラスタに分類し、音読課題や定期テストの結果との関連を調べました。

その結果、クリック回数やアクセスページ範囲、端末利用時間やログイン頻度など複数の指標で中程度以上の結果を示したクラスタにおいて、音読課題や定期テストの得点が高いことが分かりました。

表1:予備分析におけるクラスタごとの各特徴量の平均値(標準偏差)

図1:クラスタごとの各単元での音読課題得点
「中学校英語科デジタル教科書の家庭学習時の操作ログと音読課題や定期テストとの関連に関する試行的検討(宮西ほか,日本教育工学会研究報告集,2023(2) 235-236)」より

また、授業中の累積クリック数を基に時系列クラスタリングによって生徒を分類したところ、一部の生徒が、教師からの指示に対する反応が相対的に遅れている傾向にあることが分かりました。

図2:授業の流れと各活動の所要時間(網掛けは教師がデジタル教科書を使うように指示した活動)

図3:累積操作数の時系列データの時系列クラスタリングの結果

これらの結果については、教師による働きかけや個人差による影響もあると考えられることから、研究チームでは、引き続きデータを集め、より詳細で一般的な活用傾向の分析を進めると同時に、教師の働きかけが生徒の活用の仕方に与える影響等についても研究を進めていきます。

■本研究に関する報告書・学術論文等
◆共同実証研究開始 プレスリリース:2021年10月
「茨城県つくば市教育委員会・東北大学 堀田龍也研究室・株式会社Lentrance」との『クラウド版デジタル教科書』の学習履歴データ活用に向けた共同実証研究」
https://www.tokyo-shoseki.co.jp/pdf/oshirase/tukubashi_press20211021.pdf

◆2021年度報告書公表:2022年12月
「学習者用デジタル教科書・教材から得られる学習履歴データ分析実証研究 2021年度 報告書」
概要版
https://www.tokyo-shoseki.co.jp/pdf/oshirase/tukubashi_empirical_research_report_overview.pdf

◆東北大学研究チーム 学術研究一覧
(1)2022年12月3日 日本教育工学会研究会 発表報告集
「中学校英語科デジタル教科書の家庭学習時の操作ログに基づく端末利用の実態把握の試行的検討」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsetstudy/2022/4/2022_JSET2022-4-B3/_article/-char/ja

(2)2023年3月 国際学会(Learning Analytics and Knowledge Conference)ポスターセッション
「A Trial Study on Understanding Operational Tendency of Device
 Use Based on Operation Logs during Home Study Using Japanese Authorized Digital Textbooks」

(3)2023年7月 国際会議(AACE EdMedia + Innovate Learning 2023)ポスター発表
「A Trial Study of Understanding the Actual Conditions of the Time and Frequency of Device Use Based on Operation Logs of Japanese Junior High School English Digital Textbooks during Home Study」

(4)2023年7月29日 日本教育工学会研究会 発表報告集
「中学校英語科デジタル教科書の家庭学習時の操作ログと音読課題や定期テストとの関連に関する試行的検討」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsetstudy/2023/2/2023_JSET2023-2-C8/_article/-char/ja

(5)2023年9月17日 日本教育工学会秋季全国大会 講演論文集
「中学校英語科家庭学習における音読課題を前提にしたデジタル教科書の利用に関する一考察」

(6)2024年3月2-3日 日本教育工学会春季全国大会 (発表予定)
「中学生の家庭学習における英語デジタル教科書の音声機能活用と音声に対する意識の変化に関する一検討」

(7)2024年3月 国際学会(Learning Analytics and Knowledge Conference)ポスターセッション(発表予定)
「A Trial Study on Understanding the Influences of Japanese Certified e-Textbook Usage in Classroom on Academic Performance Changes」

(8)日本教育工学会論文誌(未公表)
「デジタル教科書の操作ログを用いた一斉授業の授業進度からの相対的な遅れの把握の試み」

【東京書籍株式会社】
代表  : 代表取締役社長 渡辺 能理夫
所在地 : 〒114-8524 東京都北区堀船 2-17-1
資本金 : 8,000万円
創業  : 1909年
事業内容: 教科書並びに教育図書の出版・販売、一般図書の出版・販売、
      教材・教具、教育ソフト等の製造・販売
URL   : https://www.tokyo-shoseki.co.jp/

※記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

今、あなたにオススメ