~「アバター自動設定」と「テクスチャ生成」の2つの新技術を発表~
Roblox Corporationのプレスリリース
• クリエーターたちは、ロブロックス・プラットフォームの生成AIツールを使用することで、生産性が大幅に向上することを強調
• ロブロックスは、ゲーム開発者会議Game Developers Conference 2024(以下、GDC)での発表に加え、年間を通じて、3D制作のAI化を推進
Roblox(以下ロブロックス)は、サンフランシスコで開催中のGDCにおいて、「アバター自動設定」と「テクスチャ生成」の2つの新技術を発表しました。これらの新しいツールは、時間のかかるアバターのセットアップとテクスチャ作成の工程を削減することで、クリエーターによる反復作業と高速な規模拡大を支援します。
· アバター自動設定は、3Dボディ・メッシュを動くアバターに自動的かつ即時に変換することで、アバター作成プロセスを簡素化します。たった1回のクリック操作で自動的に3Dモデルのリグ、ケージ、セグメント、スキンを作成します。これまで多数の人日がかかっていたプロセスが、わずか数分で完了します。最初のアルファ版リリースは、クリエーターにRoblox Studio(ロブロックス・スタジオ、https://create.roblox.com/)上でこのワークフローを提供し、何時間もかかっていた手作業を削減することを目的としています。
· テクスチャ生成では、テキストプロンプトを使って3Dオブジェクトの外観を素早く変更することができます。この機能を使用することで、クリエーターは、開発中のバーチャル空間において、新しい外観のプロトタイプや、新しいテクスチャを素早く簡単に作成し、ワークフローを最適化することができます。例えば、クリエーターが木製の宝箱のテクスチャを作成するよう指示すると、テクスチャ生成は宝箱の角の鋭さを強調し、木の板や鍵のような特徴を考慮したテクスチャを作成します。あるいは、クリエーターは、様々な色やテクスチャで複数のバージョンのアセットを簡単に生成することができます(例:金、銀、銅のトロフィーを作成)。
ロブロックスのクリエーター・エンジニアリング担当VPニック・トルノーは、次のように述べています。
「GDCでは、当社のビジョンである『どこでも、誰でも、何でも制作できるようにする』の実現に向けて、ロブロックス・プラットフォーム上で、制作、事業規模拡大、収益化するための新しい技術や事業機会を紹介しています。当社の新しいAI技術は、インディーゲーム開発者から大規模ゲームスタジオまで、誰もがロブロックス・プラットフォーム上で魅力的なコンテンツを素早く制作できるようサポートします。アイデアの段階から、実装後の共有に至るまでをこれまでなかったほどに素早く行うことができるのです。これらのツールを使うことで、クリエーターはクリエイティブなアイデアの発案に集中し、実装の手間を省力化できます。これにより、開発したバーチャル空間のエンゲージメントを上げて、最終的には、事業を成長させることができます」
受賞歴のあるロブロックス空間開発スタジオ「Toya Play」の最高執行責任者(COO)であるガイ・デ・ビア氏は、次のように述べています。
「生成AIは前例のない方法で開発をすでに効率化しており、当社が考えるAIの最大の適用機会は当社で行っているアートワーク関連の業務です。当社は毎月多数のカスタマイズ可能なキャラクターを作成していますが、アバター自動設定は当社が制作可能なキャラクター数の生産性を劇的に向上させる可能性を秘めています。当社が構築しているような、無数の特注アバターが登場するバーチャル空間において、AIは制作による経済活動に変革をもたらし、クリエーターに創造的なビジョンを実現する無限の機会を提供します。ロブロックスや業界全体で起こっているイノベーションにより、今後10年間で制作のプロセスは完全に変化するでしょう」
アバター自動設定はアルファ版、テクスチャ生成はパブリックベータ版として提供されており、ロブロックスの高度な開発環境であるRoblox Studio(https://create.roblox.com/)からアクセスすることができます。
ロブロックスのAIイノベーションへの継続的な取り組み
今回の新しいAI技術は、2024年2月にリリースされたコードアシスト(https://devforum.roblox.com/t/code-assist-full-release-ai-powered-code-completion/2848978)とチャット自動翻訳(https://corp.roblox.com/2024/02/05/roblox-introduces-ai-powered-real-time-chat-translations-in-16-languages/)を含む、ロブロックスによる一連のAIイノベーションの一環として発表されました。
· コードアシストは、クリエーターがコードを入力する際に行や関数を提案するツールで、11カ月間のベータ版の利用を通じて、クリエーターはコードアシストが提案した約3億文字のコードを採用しました。Toya Playによると、同社のソフトウェア開発チームは、コードアシストを使用することで、すでに効率が5%向上し、全社的に数カ月分の業務が効率化されています。
· ユーザーが話す言語に関わらず、世界中のユーザーと簡単にコミュニケーションを取ることを可能にする、チャット自動翻訳の提供開始から30日間で、クリエーターが提供するバーチャル空間においてロブロックス独自サービス、TextChatService(プロパティの設定でチャットウィンドウの位置やサイズ、外観を変更するサービス)の使用量は2倍以上になりました。ユーザーのエンゲージメントが増加したことでこれまでにロブロックス上で197億通のメッセージがチャット自動翻訳で翻訳されており、これはロブロックスで送信されるメッセージの約3分の1に相当し、翻訳されたメッセージには世界の市場のユーザーからのクリエーターへの貴重なフィードバックが含まれます。
ロブロックス空間の開発を手掛けるNeura Studiosのリード・エンジニアである、ジュニパー・ハーヴィー氏は次のように述べています。
「AIは、私たちが自らの想像力を超えるものを制作し、世界中の人々をつなげることをサポートする力を持っています。今週、GDCにおいて、ユーザーをクリエーターに変えるロブロックスの新しいバーチャル空間の提供開始を発表します。ロブロックスのバーチャル空間機能の中核である「世界中のユーザー同士をつなげること」は、チャット自動翻訳などの機能によってさらに簡単になりました。ロブロックスでは、クリエーターとユーザーの明確な境界線がなくなりました。当社は、AIと今後の新機能リリースによって、クリエーターとユーザーの区別をなくしたいと考えています」
GDCでのロブロックスのイベント情報
ハーヴィー氏とデ・ビア氏は、3月21日(木)午前10:00~11:00(現地時間)にサンフランシスコで開催されるGDCのステージで、Roblox Studioの責任者であるステフ・コラッツァとロブロックスのディスカバリー責任者であるチェン・ ゼンと共に、「How Generative AI is Transforming Game Development, Discovery and UGC(ゲーム開発、ディスカバリー、UGCにおいて生成AIが起こす変革)」のセッションで登壇し、ディスカッションを行います。
各種画像(高解像度)は以下よりダウンロード可能です:
ロブロックスについて
ロブロックスは人と人とのつながりとコミュニケーションのための没入型プラットフォームです。毎日7000万人以上のデイリーアクティブユーザーがロブロックスにアクセスし、制作したり、遊んだり、働いたり、学んだりしながら、国際的なクリエーターコミュニティが作り上げたバーチャル空間の中で互いにつながっています。当社のビジョンは、安全性とマナーを基盤とした楽しい環境で、人々の繋がりの在り方を変革することです。そのために、ロブロックスコミュニティと共に、社会基盤を強化し、世界中の人々の経済成長を支援する革新的な企業を構築しています。ロブロックスの詳細については、CORP.ROBLOX.COMをご覧ください。