民間と自治体が協力した闇バイト対策が実現へ。闇バイト疑似体験ゲーム「レイの失踪」で兵庫県の高校生が闇バイトを学ぶ。

慶大発EdTechスタートアップのClassroom Adventureと兵庫県が協力。最新プログラムを活用し県内の闇バイト防止へ向けた一歩目を踏み出します。

株式会社 Classroom Adventureのプレスリリース

兵庫県と慶大発スターアップが闇バイト防止へ新たな取り組み

増え続ける闇バイト問題。最近では中学生の逮捕者も出ています。そんな中、2025年3月に兵庫県内の県立高校2校で闇バイト追体験ゲーム「レイの失踪」を活用した授業が行われます。この授業は兵庫県と株式会社Classroom Adventureが協力して実現が決まりました。両者は闇バイト防止の取り組みの一歩目を共に踏み出します。

深刻化する闇バイト問題

令和6年の特殊詐欺被害額は過去最高の721億円に達し、闇バイトの逮捕者のうち8割が10代・20代であるなど、闇バイトの増大とそれに伴う若年層の加担は大きな問題となっています。従来の青少年犯罪と大きく異なるのは、加害者自身も「騙されて」加担してしまうケースが多い点です。

ディップ株式会社が2023年12月に実施した高校生を対象とした調査によれば、ネット上の危険な求人情報を正しく判断できたのは全体のわずか23%にとどまりました。また、株式会社ペンマークの調査では、大学生の約4割が闇バイトへの勧誘を経験しているという結果も出ています。

このような状況を解決するため、自治体や教育現場は闇バイトへの対策に迫られています。しかし最新の手口に対応した教材は無く、従来の一方的な声かけでは闇バイトの手口や対策方法を周知することができず、子どもたちの犯罪を防げないのが実情です。

闇バイトを疑似体験で学ぶ最新教材「レイの失踪」

Classroom Adventureが昨年12月にリリースした「レイの失踪」は、「闇バイトを自分ごと化する」というテーマのもと、生徒が自ら闇バイトの危険を追体験することで、具体的な勧誘方法や対策を知ることができる画期的なプログラムです。リリース以降、各種メディアで大きな反響を呼び、すでに40以上の教育機関で導入が決定しています。

岡崎城西高校での授業の様子
武蔵野大学中学校・高等学校での授業の様子
学習院大学での授業の様子
渋谷で行われた教育関係者向け体験会の様子

レイの失踪ではプレイヤーはSNSを使って闇バイトに「勧誘され」「騙され」「抜け出す」様子を追体験します。没入感の高いストーリーとリアルなSNSの世界の中で自然と闇バイトに対する向き合い方を学ぶことのできるプログラムです。体験者の98%が「闇バイトへの知識がすごく深まった」と回答しています。

ゲームの実際の画面。キャラクターは闇バイトのリクルーターに自分の個人情報を送っていることがわかります。

兵庫県の先進的な取り組み

兵庫県では「還付金詐欺」や「架空料金請求詐欺」などの特殊詐欺被害が過去最悪のペースで増加しており、令和6年は認知件数・被害金額ともに過去最高を記録しています。

こうした状況を重く見た県は、県内の青少年の闇バイトに対する意識醸成を図るため当社と協力し、「レイの失踪」を活用したモデル体験授業を県立高等学校2校で実施することを決定。闇バイト撲滅へ向けた素早い一歩を踏み出しました。

– 県立姫路商業高等学校(姫路市井ノ口468番地)

  令和7年3月10日(月曜日)9時45分から11時35分まで

– 県立龍野北高等学校(たつの市新宮町芝田125-2)

  令和7年3月18日(火曜日)17時35分から19時10分まで

産学官連携による効果的な対策の実現へ

闇バイトは早急な対策が必要な社会課題です。しかし現状では、企業、学校、自治体がそれぞれ個別に対策を進めており、連携の取れた対策はなされていません。また複雑化する闇バイトの手口に対応した体系的な教材はなく、対策の内容は現場に一任されているのが実情です。

このような状況は現場の教育関係者の負担を増やし、効果的な対策を打つことを困難にしています。今回の兵庫県との取り組みのように、民間企業と自治体が協力する形は、闇バイト対策の障壁を取り除く新しい解決策になります。

Classroom Adventureは今後も多くの自治体との連携を強化し、闇バイト防止の取り組みをより一層加速させていきます。

自治体や学校関係者の皆様におかれましては、ぜひこの兵庫県との取り組みをご参考にお問い合わせください。また、「レイの失踪」は導入希望の教育機関や自治体の関係者の方向けのデモ&説明会も実施しております。まずはお問い合わせください。

株式会社Classroom Adventureについて

株式会社Classroom Adventureは慶應義塾大学の現役学生が立ち上げたEdtechスタートアップです。誤情報・偽情報をテーマにした情報リテラシープログラム「レイのブログ」は世界6カ国で8000人以上が体験。2024年からファクトチェック世界大会「Youth Verification Challenge」も米Google社より引き継ぎ主催。ゲーミフィケーションを活用した「楽しすぎる」学びを作ります。 2024年には朝日新聞社大学SDGs Action! Awards グランプリ、東京都主催国内最大級のスタートアップコンテストTokyo Startup Gateway 2024最優秀賞。 総務省「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会」やGoogle Trusted Media Summit 2023など情報リテラシー分野で国際的な実績多数。

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